- 2023/07/26 掲載
NY市場サマリー(25日)ドル横ばい、利回りと株は上昇
<為替> ドルが主要通貨バスケットに対しほぼ変わらず。日欧米の主要3中銀が週内に開く金融政策会合で、金利の道筋を巡るガイダンスが示されるか注目されている。
26日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が判明し、27日には欧州中央銀行(ECB)理事会、28日には日銀の金融政策決定会合が続く。
25日発表された7月の米消費者信頼感指数は117に上昇し、2021年7月以来2年ぶりの高水準となった。同時に、今後12カ月間の景気後退の可能性が「幾分ある」または「非常に高い」と答えた消費者の割合は70.6%となった。
終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.108%安の101.280。一時2週間ぶりの高値となる101.65を付ける場面もあった。
ユーロ/ドルは5日続落し、0.13%安の1.1048ドル。最近発表されたユーロ圏の指標はいずれもさえない内容となっている。
円は対ドルで0.38%高の1ドル=140.92円。
ポンド/ドルは0.50%高の1.2896ドル。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは0.42%高の2万9261.22ドル、イーサリアムは0.5%高の1859.50ドル。
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 国債利回りが上昇した。経済指標が全般的に良好に推移していることで、米経済がリセッション(景気後退)に陥る可能性が低下し、FRBは年内にあと2回の利上げを実施するとの観測が裏付けられている。
FRBはこの日から2日間の日程で開催しているFOMCで政策金利を0.25%ポイント引き上げ、5.25─5.50%とするとおおむね予想されている。
CMEのフェドウオッチによると、市場が見込む11月に追加利上げが決定される確率は約33%と、1週間前の約26%から上昇した。
レイモンド・ジェームズ(テネシー州メンフィス)の債券資本市場担当マネジング・ディレクター、エリス・ファイファー氏は「FRBが予想よりもややタカ派的になる可能性があると、市場は神経を尖らせている」と述べた。
この日発表の経済指標では、コンファレンス・ボード(CB)の7月の米消費者信頼感指数が2021年7月以来2年ぶりの高水準となったほか、米S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズの5月のS&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数と、米連邦住宅金融局(FHFA)の5月の住宅価格指数が共に上昇した。
午後の取引で10年債利回りは4.3ベーシスポイント(bp)上昇の3.90%。30年債利回りは2.5bp上昇の3.945%。
2年債利回りは4.4bp上昇の4.882%。
2年債と10年債の利回り格差はマイナス98.30bpと、前日終盤のマイナス104.70bpから縮小した。
財務省がこの日に実施した430億ドルの5年債入札の需要は堅調。応札倍率は2.60倍と、平均の2.47倍を上回った。
27日には350億ドルの7年債入札が実施される。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> ナスダック総合が上昇し全体の上げを主導した。引け後にアルファベットやマイクロソフトなどハイテク大手の決算発表を控え、人工知能(AI)関連に対する投資家の期待が高まった。
AI関連サービスがクラウド事業の減速を補うとの期待から、アルファベットは0.6%高、マイクロソフトは1.7%高で取引を終えた。
ナスダック総合は今年、金利に敏感な大型成長株の大幅上昇やFRBの引き締め局面終了への期待などから値上がりしてきた。ハイテク以外の銘柄も割安感から買われている。
ダウ工業株30種はこの日も続伸。ただ、ボーイングが約0.8%安となったことで上げ幅は限定的だった。
S&P総合500種の主要11セクターでは素材株が1.76%高と好調だった。中国共産党中央政治局会議が景気回復支援を表明したことを受け、金属価格が上昇した。
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> FRBの金融政策決定を控え様子見ムードが広がる中、小反発した。横ばいも含め前日まで軟調地合いが続いていたが、5営業日ぶりにプラス転換した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比1.50ドル(0.08%)高の1オンス=1963.70ドル。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> 中国からの需要増加期待を追い風に追随買いが入り、続伸した。米国産標準油種WTIの9月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.89ドル(1.13%)高の1バレル=79.63ドル。前日に続き、中心限月ベースで約3カ月ぶりの高値を付けた。10月物は0.80ドル高の79.20ドルだった。
中国共産党は24日開催の中央政治局会議で、回復が遅れる景気を支援するため、内需拡大を重視した政策を強化する方針を表明。これを受け、主要な石油消費国である中国からの需要が上向くとの期待が膨らんだ。また、ウクライナ情勢の悪化をにらみ、供給リスクを警戒した買いも相場を支援した。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]
ドル/円 NY終値 140.90/140.91
始値 141.43
高値 141.72
安値 140.86
ユーロ/ドル NY終値 1.1053/1.1057
始値 1.1045
高値 1.1055
安値 1.1022
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 94*18.00 3.9363%
前営業日終値 94*27.00 3.9200%
10年債(指標銘柄) 17時04分 95*26.50 3.8904%
前営業日終値 96*03.00 3.8570%
5年債(指標銘柄) 17時05分 99*08.25 4.1676%
前営業日終値 99*14.00 4.1270%
2年債(指標銘柄) 17時05分 99*24.25 4.8786%
前営業日終値 99*26.75 4.8390%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 35438.07 +26.83 +0.08
前営業日終値 35411.24
ナスダック総合 14144.56 +85.69 +0.61
前営業日終値 14058.87
S&P総合500種 4567.46 +12.82 +0.28
前営業日終値 4554.64
COMEX金 8月限 1963.7 +1.5
前営業日終値 1962.2
COMEX銀 9月限 2482.4 +24.3
前営業日終値 2458.1
北海ブレント 9月限 83.64 +0.90
前営業日終値 82.74
米WTI先物 9月限 79.63 +0.89
前営業日終値 78.74
CRB商品指数 281.8920 +1.7581
前営業日終値 280.1339
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