米フォード、電動ピックアップ生産を年内に3倍増の15万台へ

［デトロイト　１日　ロイター］ - 米自動車大手フォード・モーターは１日、電動ピックアップトラック「Ｆ─１５０ライトニング」の組み立てを再開し、生産速度を３倍に引き上げると発表した。

フォード関係者によると、ライトニングを生産するミシガン州ディアボーン工場は１０月までに年率換算で生産台数が１５万台に達する可能性がある。ライトニングの組み立てラインは人員を１２００人増強し、３交代制で稼働させる計画。

ライトニングの増産に伴ってフォードとディーラーは、月間販売台数を年初来実績の約４０００台から３倍以上増やす必要に迫られる。

フォードは需要拡大に向けた取り組みの１つとして、法人顧客向けだった最も安価なＦ─１５０ライトニング・プロ（４万９９９５ドル）を個人向けに発注できるようにした。

フォードは先週、電気自動車（ＥＶ）事業の今年の損益が４５億ドルの赤字になるとの見通しを示した。赤字幅は前回予想より５０％拡大した。ジム・ファーリー最高経営責任者（ＣＥＯ）は投資家にＥＶの生産能力拡大のペースを全体的に落とす考えを示したが、ライトニングの生産拡大計画は撤回しなかった。