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  • 2023/08/05 掲載

NY市場サマリー(4日)ドル下落、米株続落 利回り急低下

ロイター

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[4日 ロイター] -

<為替> ドルが下落し、今週の上昇分をほぼ吐き出した。7月米雇用統計を受けて景気軟着陸への期待が高まったものの、賃金の上昇が米連邦準備理事会(FRB)の利上げ継続の必要性を示唆した。

米労働省が4日発表した7月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は18万7000人増と、ロイター調査によるエコノミスト予想の20万人増を下回った。ただ平均時給は0.4%上昇したほか、失業率が3.5%と50年強ぶりの低水準となった。

バノックバーン・グローバル・フォレックス(ニューヨーク)のチーフマーケットストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「予想を下回る雇用統計は、今週の国債利回りの急上昇を止め、ドルの最近の上昇を止めた。ドル以外の通貨でショートスクイズが起きており、金利の急低下がドルロングの整理を促している。ドルの上値修正はほぼ終わった」と述べた。

ドル指数は0.4%安。1日の下落幅はここ3週間で最大となった。3日には7月7日以来の高値となる102.84まで上昇していた。

ユーロは0.55%上昇し1.1004ドル、円は0.51%上昇し1ドル=141.81円となった。

豪ドルは0.18%上昇し0.656米ドルとなった。

英ポンドは0.23%上昇し1.2742ドルだった。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 利回りが急低下した。7月雇用統計が予想を下回ったことを受けた。しかし投資家は、労働市場が引き続き底堅いことから、さらなる金融引き締めの可能性を排除していない。

米労働省が4日発表した7月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は18万7000人増と、ロイター調査によるエコノミスト予想の20万人増を下回った。ただ平均時給は前年比4.4%上昇したほか、失業率が3.5%と50年強ぶりの低水準となった。

米10年債利回りは13ベーシスポイント(bp)近く低下し4.062%。低下幅は7月12日以来の大幅なものとなった。

2年債利回りは約11bp低下の4.791%と、2週間ぶり低水準となった。

2・10年債の利回り格差はマイナス73.9bp。一時はマイナス68bpを付けた。

雇用統計は利回りを押し下げたものの、米連邦準備理事会(FRB)が想定する経済の「ソフトランディング」シナリオは可能という市場の見方を変えることはほとんどなかった。

今週の市場で利回りは急上昇し、10年債は昨年10月以来の高水準を記録した。財務省の国債発行計画やフィッチによる米国債格下げなどが複合的な要因となった。

CMEグループのデータによると、フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、9月の利上げの可能性を13.5%織り込んでいる。3日は18%だった。

ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントの戦略的アドバイザリーソリューション幹部のキャンディス・ツェ氏は、「FRBはここ数十年で最も積極的な引き締め局面を終え、ソフトランディングへの合理的な道筋をつけたと思われる。しかし可能性の幅はまだ広く、インフレが粘着性を保てば追加利上げに傾くリスクがあることは認識している」と述べた。

投資家は、FRBが次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利を据え置くかどうかを見極めるため、来週発表の消費者物価指数(CPI)を注視している。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 続落。相場は午前の取引で上昇していたものの、引けにかけ下げに転じた。労働市場の減速を示唆する7月の米雇用統計が材料視された。前日引け後に発表した決算への失望感からアップルが売られ、S&P総合500種を圧迫した。

アップルは4.8%安と、1日としては昨年9月29日以来の大幅な下げを記録した。3日発表した第3・四半期(7月1日まで)決算は、iPhoneの売上高が減少したものの、売上高と利益は市場予想を上回った。しかし、今期も減収が続くとの見通しを示したことが嫌気された。

一方、アマゾン・ドット・コムは8.3%高。3日発表した第2・四半期の業績、および第3・四半期売上高見通しは市場予想を上回った。

AXSインベストメンツのグレッグ・バスク最高経営責任者(CEO)は「全体として経済も企業業績も8月に向けて良い方向に向かっているように見えるが、これら大手企業は投資家の不安をかき立てる可能性がある」と指摘した。

アマゾンの業績を受け、マイクロソフトは0.3%高。

米労働省が4日発表した7月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は18万7000人増と、伸びは市場予想を下回った。失業率は3.5%と、前月の3.6%から低下した。また、賃金は前月比0.4%上昇と前月と同水準となったほか、前年比では依然高く4.4%上昇となった。

前出のバスク氏は「地政学的な懸念、ウクライナ戦争、中国に絡む問題など、依然かなりの不確実性が存在する」とし、この日の下落について「一段の下方サプライズに備えポジションを整える動きによるところが大きい」と述べた。

また、雇用統計を受け米10年債利回りが低下し、太型株の一角を押し上げた。

物言う株主として知られる米投資家カール・アイカーン氏の投資会社アイカーン・エンタープライゼズ(IEP)は23.3%急落。配当金を半減するとの発表が嫌気された。

主要株価3指数は週足で軒並み下落。S&Pとナスダック総合の週間下落率は3月以来の大きさとなった。

米取引所の合算出来高は113億9000万株。直近20営業日の平均は108億7000万株。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.22対1の比率で上回った。ナスダックでは1.14対1で値下がり銘柄が多かった。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 米長期金利の低下やドル安を背景に、4日ぶりに反発した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比7.30ドル(0.37%)高の1オンス=1976.10ドル。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 需給引き締まり観測を背景に買いが膨らみ、続伸した。米国産標準油種WTI9月物の清算値は前日清算値(終値に相当)比1.27ドル(1.56%)高の1バレル=82.82ドルと、中心限月の清算値ベースで4月中旬以来約3カ月半ぶりの高値を更新した。週間では2.24ドル(2.78%)高と、プラスでの越週は6週連続となった。10月物は1.19ドル高の82.27ドル。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

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