- 2023/10/19 掲載
貿易収支、9月は624億円の黒字 輸出増で3カ月ぶり
Takaya Yamaguchi
[東京 19日 ロイター] - 財務省が19日発表した貿易統計速報によると、9月の貿易収支は624億円の黒字だった。輸出が対前年比でプラスとなったほか、引き続き原油輸入が減少したことで収支額は3カ月ぶりに黒字に転じた。
貿易統計のうち、輸出は前年同月比4.3%増の9兆1981億円となった。米国向けハイブリッド車などの自動車に加え、自動車の部分品や医薬品がプラスに寄与したとしている。台湾向けIC製造用の半導体製造装置などの輸出は減少したという。
地域別では、米国や欧州連合(EU)向けの輸出額が前年同月を上回ったのに対し、アジア、中国向けは引き続きマイナスだった。対中輸出は前年同月比6.2%減の1兆6237億円となり、10カ月続けて減少した。同省によると中国向けの食料品輸出は58.0%減少したという。日本産水産物の輸入停止が背景にあるとみられる。
輸入は前年同月比16.3%減の9兆1357億円で、6カ月連続の減少となった。アラブ首長国連邦(UAE)からの原粗油輸入などがマイナスに寄与した。
ロイターがまとめた民間調査機関16社の予測では、輸出から輸入を差し引いた収支額は4250億円の赤字(中央値)になると予想されていた。
<輸出が半期ベースで過去最高>
併せて発表した2023年度上半期(4―9月)の貿易収支は2兆7184億円の赤字となった。赤字は5期連続。ただ、赤字幅は前年同期から75.1%縮小した。
輸入が前年同期比12.4%減の52兆9602億円だったのに対し、輸出は1.4%増の50兆2418億円となったのが主因で、輸出は半期として過去最高だった。
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