- 2023/10/27 掲載
ユーロ圏企業、値上げペース抑制 景気後退にも備え=ECB調査
調査結果は26日のECB理事会に提示されており、金利据え置きの決定を後押ししたとみられる。
ECBは調査結果の概要で、企業は概して物価上昇率の鈍化と活動の悪化に言及しており、2023年第3・四半期と第4・四半期の緩やかな生産縮小と一致するとした。
「業績の悪いセクターの低迷は予想より長引き、業績の良いセクターは成長の原動力が一部衰え始めた」との見方を示した。
期待された個人消費の全体的な回復は実現しておらず、一部の企業は全体の活動が大幅に回復する時期について、予想を来年後半に先送りしたと指摘した。
企業は賃金の伸びが23年の約5.6%から24年には4.9%に鈍化すると予想している。
過去の賃金交渉の効果が遅れて表れ、来年の賃金に大きな上昇圧力をかけている一方で、インフレ緩和と需要見通しの鈍化により賃上げ要求が抑制されたり、要求に抵抗する企業の立場が強まったりする可能性があるとの回答も見られたとした。
ECBは9月25日から10月5日にかけてユーロ圏の大企業56社(金融を除く)に対して調査を行った。
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