- 2023/11/18 掲載
NY外為市場=ドル150円割れ、世界経済巡る懸念で
今週は14、15日に発表されたインフレ関連指標が市場予想を下回ったことで、米連邦準備理事会(FRB)の早期利下げに対する市場期待が高まった。
ドル指数は9月1日以来の安値まで下落したほか、米10年債利回りは4.379%と2カ月ぶりの低水準を付けた。
CIBCキャピタル・マーケッツでFX戦略の北米責任者を務めるビパン・ライ氏は「最近の相次ぐデータはインフレ面での進展を示している」と述べた。
ドル指数はこの日0.49%下落し103.85となった。週間では約1.8%安となり、7月中旬以降で最大の週間の下げ幅となった。
マッコーリー(ニューヨーク)のグローバル外為・金利ストラテジスト、ティエリー・ウィズマン氏は「全てが米国の第4・四半期の減速を示唆している」と指摘。重要なシグナルは企業が成長見通しを下方修正することだとした。
ユーロ/ドルは0.52%高の1.0906ドル。欧州連合(EU)統計局が17日発表した10月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値は、前年比上昇率が速報値から変わらずの2.9%で、9月の4.3%から大きく減速した。
ドル/円は約2週間ぶりに150円の大台を下回り、0.69%安の1ドル=149.68円となった。週間では約1.4%安となった。
赤沢亮正財務副大臣は17日の衆院財務金融委員会で、為替介入について「特定の水準を念頭に置いて介入しているということではない」と説明した。その上で「為替介入はあくまでも為替相場の過度な変動に対応するもので、必ずしも円安が進んでいるから介入するという立場をとっていない」と語った。
MUFGの為替アナリスト、リー・ハードマン氏は、円高は世界的に「成長縮小懸念が高まっている」という事実を反映していると言及。日本の交易条件はエネルギー価格下落の影響をあまり受けていないとした。
英国立統計局(ONS)が17日発表した10月の小売売上高(数量ベース)は前月比0.3%減と予想外に減少したが、ポンド/ドルは0.42%高の1.2458ドルとなった。
ドル/円 NY終値 149.62/149.65
始値 149.49
高値 149.88
安値 149.21
ユーロ/ドル NY終値 1.0907/1.0911
始値 1.0864
高値 1.0915
安値 1.0858
PR
PR
PR