- 2025/04/24 掲載
カザフスタン、原油生産量の決定では「国益優先」=エネルギー相
世界の原油生産量の約2%を産出しているカザフスタンは、4月の最初の2週間の原油生産量が3月平均より3%減ったと報告したものの、依然としてOPECプラスの割当量を上回っている。
アッケンジェノフ氏は、米石油大手シェブロンが主導するテンギズ油田など国内に3つある大規模石油プロジェクトはいずれも外国の石油大手が実権を握っていると指摘。政府は進出している石油大手と協議するものの「私たちはこれらのプロセスを制御することはできない。なぜならば国際的な仲間が決定を下すからだ」と強調した。
カザフスタンの原油生産量の約70%を産出している3つの大規模プロジェクトを除く油田で減産する可能性についても、「古い油田を閉鎖し始めたら、足元をすくわれることになる」と否定した。
アッケンジェノフ氏はエネルギー省の声明で「わが国のOPECプラスへの参加は、世界の安定を確保し、国家計画を実施するための条件を整え、投資を呼び込むための重要な手段だ。わが国は協定の枠組みの中で建設的な作業を進め、私たちの義務を果たすことを約束する」としてOPECプラスに協力する姿勢を表明している。
カザフスタンは2026年6月にかけて原油生産量を削減し、過剰生産を解消していくとの方針だ。
一方、アッケンジェノフ氏は、カザフスタンからロシアの黒海沿いに至る原油パイプライン「カスピ海パイプライン・コンソーシアム(CPC)」で25年に日量120万バレルを輸出する計画も表明。5月後半にはCPCのメンテナンスが控えているものの、ロシア南部ノボロシスク港に備蓄があるため安定した積み出しが可能だと説明した。
また、 ロシアから中欧に原油を運ぶドルジバ・パイプラインを経由したカザフスタンからドイツへの原油輸出に関しては、ロシアが合意すれば年間250万トン超に引き上げることができるとの見解を示した。
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