- 2025/04/24 掲載
米経済、世界的貿易戦争で景気後退突入も=仏中銀総裁
ビルロワドガロー氏は米シンクタンクにおける講演で「新たに発表されたさまざまな(関税)措置と増大を続ける予測不能性が、世界経済に対する大きな負の衝撃を形作っている。だが真っ先に衝撃を受けるのは米経済だ。3カ月前には考えられなかった米国の景気後退突入さえあり得る」と語った。
同氏は、ユーロ圏に及ぶ影響はずっと小さいものの、最低でも今年の域内総生産(GDP)を0.25ポイントほど押し下げてもおかしくないと予想した。
一方で貿易戦争が物価上昇につながる公算が大きいという一部エコノミストの意見があるにもかかわらず、ビルロワドガロー氏は、むしろ差し引きでは物価を下押す可能性があるとの見方を示した。
「欧州には現在インフレリスクは存在しない。(貿易戦争が)物価情勢に与える影響はまだ不透明な側面が大きいとはいえ、全体的には下振れ方向となるだろう」という。
トランプ米大統領が最近、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長を繰り返し批判し、利下げを迫って金融市場の動揺を誘っている問題についてビルロワドガロー氏は、中銀の独立性と信認への攻撃が増せば、ここ数週間の市場の混乱に拍車がかかりかねないと懸念を示した。
その上で「パウエル氏に対しては、見事なほどに中銀当局者として必要な振る舞いをされていることに、個人的な感謝の意を表明させてほしい」と述べた。
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