- 2025/05/09 掲載
米ノババックス、第1四半期はコスト削減で黒字転換
売上高は前年同期の9400万ドルから6億6700万ドルに増加し、LSEGがまとめたアナリスト予想平均の3億4385万ドルを大幅に上回った。増収の主な要因は、カナダとニュージーランドとの購入契約終了に伴い、6億0300万ドルの売り上げが認識されたことと、過年度の現金受領など。
同社はまた、新型コロナウイルスワクチンの完全承認の遅れについて、米食品医薬品局(FDA)との問題解決の道筋が見えていると述べ、動揺する投資家を落ち着かせようと努めた。これを受け、株価は取引開始直後に19%近く上昇した。
ジョン・ジェイコブズ最高経営責任者(CEO)は決算発表後のアナリストとの電話会見で「これまでにFDAから正式に受け取った情報によると、当社に市販後調査の実施を要請している。われわれは、市販後調査は承認後、その製品の販売を開始した後に行なうと理解している」と説明した。
FDAの審査が4月1日の承認期限に間に合わず、ケネディ厚生長官が4月上旬のCBSのインタビューで承認の遅れの原因をワクチンの組成にあると発言したため、同ワクチンの将来に疑問が投げかけられていた。
ジェイコブス氏は「現時点で市販後調査の性質については公にコメントしていないが、できるだけ早く前向きな結論を出すためにFDAと引き続き真摯かつ緊急に協力する」と述べた。
ノババックスは、同社ワクチンに関して2022年に認められた緊急承認ではなく完全承認を確保して利用を広げ、同業他社が開発するワクチンとの競争に役立てたいと考えている。
2025年通期調整後総売上高見通しについては従来予想の3億─3億5000万ドルから2倍以上引き上げ、9億7500万─10億3000万ドルとした。
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