- 2025/05/22 掲載
英M&S、サイバー攻撃の混乱は7月まで長引く見通し
[ロンドン 21日 ロイター] - 英小売り大手マークス・アンド・スペンサー(M&S)は21日、4月22日に受けた「高度に洗練された標的型」サイバー攻撃の影響による営業利益の損失が約3億ポンド(4億0300万ドル)に上ると明らかにした。また、オンラインサービスの混乱は7月まで続くとの見通しを示した。
この攻撃でM&Sは自動在庫システムの電源を切り、生鮮食品、飲料、衣料品の管理を手作業で行うことを余儀なくされた。1カ月たった今も、衣料品のオンラインサービスは復旧していない。
同社は従業員6万5000人を抱え、565店舗を運営している。3月29日に終了した会計年度の営業利益は9億8450万ポンドだった。
同社は、オンラインショッピングの停止により、衣料品、家庭・美容用品部門のオンライン販売と営業利益が「大きな影響を受けた」が、店舗での売り上げは「底堅い」と説明した。
スチュアート・マシン最高経営責任者(CEO)は記者団に対し、数週間以内に衣料品と家庭用品の85%程度がオンラインで購入できるようになる見込みだと述べた。食品の販売は先週から復旧しているという。
M&Sは、今回の危機を利用してテクノロジーの改善を加速するとしたが、サイバーセキュリティ―を軽視していたわけではないと述べた。
マシン氏は、身代金を支払ったどうかについては明言を避けた。同氏はまた、ハッカーが「ソーシャルエンジニアリング」と呼ばれる手口を使って下請け会社の従業員をだましたため、人為的ミスによる不運に見舞われたと説明した。
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