- 2025/06/25 掲載
NY市場サマリー(24日)S&P最高値に迫る、ドル下落 ・利回り低下
原油価格の下落を受け、ユーロと円は上昇。ユーロは0.38%高の1.162ドル。ドルは対円で1%下落し、144.68円となった。欧州連合(EU)と日本は石油と液化天然ガス(LNG)の輸入に大きく依存している。
リスクセンチメントの改善を受け、リスクに敏感な資産も上昇。豪ドル/米ドル<AUD=D3>は0.68%高の0.6503米ドルとなった。
英ポンドは0.77%高の1.3626ドル。一時、1.3648ドルと22年1月以来の高値を付けた。
<債券> 国債利回りが低下し、2年債と10年債の利回りが7週間ぶりの低水準を付けた。コンファレンス・ボード(CB)発表の6月の消費者信頼感指数が予想を下回ったことで米連邦準備理事会(FRB)による利下げ観測が高まったほか、イスラエルとイランの停戦を巡る楽観的な見方を背景に原油価格が下落したことなどが利回り低下につながった。
この日はまた、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が下院金融サービス委員会で行った証言で、関税の引き上げで今夏にインフレが加速し始める可能性があるとし、トランプ大統領が繰り返し要求している利下げを急がない姿勢を改めて表明にした。
終盤の取引で10年債利回りは3.5ベーシスポイント(bp)低下の4.287%。30年債利回りは3bp低下の4.829%。
2年債利回りは2.1bp低下の3.808%と、5月8日以来の低水準を付けた。
<株式> 続伸し、主要3指数がいずれも1%超高となった。投資家は今後の金融政策の道筋を探ろうとパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を精査しつつ、イスラエルとイランの停戦を歓迎した。
ナスダック100指数は最高値を更新して終了。S&P総合500種は2月19日に付けた終値での最高値に迫った。
トランプ大統領は23日夜、イスラエルとイランの停戦合意を発表した。その後、イスラエルが停戦に違反したもようだが、投資家はそれでも停戦の表明を緊張緩和の兆候と受け止めた。
超大型ハイテク7銘柄「マグニフィセントセブン」では、電気自動車(EV)大手テスラが2.4%下落し、アンダーパフォームした。
中東の緊張が緩和する中、航空株は上昇。S&P1500航空指数は2.4%高となった。
物流大手フェデックスは引け後に発表した四半期決算を受け、時間外取引で4%超下落した。
<金先物> トランプ米大統領がイランとイスラエルの停戦発効を宣言したことを背景に、これまでのリスク回避の動きが後退して売り込まれ、反落した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は、前日比61.10ドル(1.80%)安の1オンス=3333.90ドル。中心限月清算値ベースでは5月末以来約3週間ぶりの安値水準となった。
<米原油先物> イスラエルとイランの停戦合意を受け、中東地域のエネルギー供給停滞を警戒した買いの巻き戻しが進行し、大幅続落した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物の清算値(終値に相当)は、前日比4.14ドル(6.04%)安の1バレル=64.37ドル。 中心限月ベースでは、今月5日以来約3週間ぶりの安値となった。9月物は4.12ドル 安の63.15ドルだった。
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