- 2025/06/25 掲載
物価目標実現「前倒しも」=適時適切に利上げ―田村日銀審議委員
日銀の田村直樹審議委員は25日、福島市で講演し、「物価の上振れリスクに留意する必要がある」と指摘し、2%の物価上昇目標の実現時期が「前倒しとなる可能性も十分にある」と語った。その上で適時適切に政策金利を引き上げるべきだと主張。物価上振れのリスクが高まれば「たとえ不確実性が高い状況にあっても果断に対応すべき場面もあり得る」と訴えた。
日銀は現在、物価目標の実現時期を2027年度までの見通し期間後半と見込んでいる。トランプ米政権の高関税政策の影響に関しては、「リーマン・ショックやコロナ禍といったレベルでの大きなショックにつながるとは見込んでいない」と述べ、景気後退は避けられるとの認識を示した。
日銀は今月16、17両日に開いた金融政策決定会合で、来年4月以降は国債買い入れの減額幅を縮小することを決めた。田村氏は減額幅縮小に反対票を投じており、「可能な範囲でできるだけ早く日銀の国債保有残高の水準を正常化すべきだと考えた」と理由を説明した。
【時事通信社】
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