• 2025/08/15 掲載

米7月卸売物価指数、前月比0.9%上昇と約3年ぶりの大幅な伸び インフレ加速示唆

ロイター

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[ワシントン 14日 ロイター] - 米労働省労働統計局(BLS)が14日発表した7月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比0.9%上昇した。サービスと財(モノ)の価格が共に急上昇し、2022年6月以来、約3年ぶりの大幅な伸びとなった。今後数カ月間でインフレが広範に加速する可能性が示唆され、連邦準備理事会(FRB)は金融政策運営で難しい舵取りを迫られる。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は0.2%上昇。6月は横ばいだった。

7月のPPIは前年同月比では3.3%上昇。6月は2.4%上昇だった。米政権による関税措置の影響はこれまでのところ限定的なものの、関税が今後数カ月でインフレを押し上げるというエコノミストの見方を裏付ける内容となった。

エコノミストの間では、トランプ政権の関税措置でモノの価格が上昇する中、サービス価格の上昇は緩やかになり、全体のインフレへの影響は緩和されるとの見方が出ていた。ハイ・フリークエンシー・エコノミクスのチーフエコノミスト、カール・ワインバーグ氏は「関税措置で国内価格は影響を受けないと考えていた人にとって大きな打撃だった」とし、「FRBの様子見姿勢が強く裏付けられた」と述べた。

<サービス価格は前月比1.1%上昇、モノは0.7%上昇>

7月のサービス価格は前月比1.1%上昇し、伸びは22年3月以来、3年4カ月ぶりの大きさとだった。サービス価格の上昇はPPI全体の4分の3以上を占めた。6月は0.1%下落していた。項目別では、株価上昇を反映しポートフォリオ管理が5.8%上昇。機械・設備、ホテル等の宿泊、道路貨物輸送も大幅に上昇した。

モノの価格は0.7%上昇し、伸びは今年1月以来の大きさ。6月の0.3%から上昇が加速した。野菜や肉、卵などに押し上げられ、食品価格が1.4%上昇。食品価格の上昇がモノの価格上昇の約40%を占めた。

変動が激しい食品とエネルギーを除くモノの価格は0.4%上昇。鉄鋼、アルミニウム、一次非鉄金属のほか、家庭用電子機器、スポーツ用品などが大きく上昇した。

JPモルガンのエコノミスト、マイケル・ハンソン氏は「多くの耐久財の価格がすでに消費者に転嫁されていることが示された」とし、「こうした傾向が統計の改定値でも変わらなければ、卸売レベルで価格上昇が起きていることが示され、今後時間をかけて消費者物価に反映される」との見方を示した。

労働省が12日に発表した7月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.2%上昇と、伸びは前月の0.3%上昇から鈍化。前年比は2.7%上昇と、伸びは前月から横ばいだった。

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