- 2025/08/19 掲載
エア・カナダ、報酬引き上げでスト中の客室乗務員となお大きな溝=CEO
[モントリオール 18日 ロイター] - カナダ航空大手エア・カナダのマイケル・ルソー最高経営責任者(CEO)は18日、ストライキ中の客室乗務員に対して経営側が提示している総報酬38%引き上げ案の妥当性を訴えつつも、組合の要求との隔たりはなお大きいと認めた。
客室乗務員は、カナダ政府が支援する労働委員会による復職命令を拒否。1万人を超える客室乗務員のストは3日目に入った。
カナダ労務関係委員会(CIRB)はストを違法と宣言したが、カナダ公共労働組合(CUPE)はエア・カナダが新たな交渉に応じるまでストを継続すると表明した。客室乗務員が求めているのは、搭乗案内などの地上業務に関して適切な報酬が支払われることだ。
ルソー氏は、組合が法律に従わなかったことに大変驚いたと明かした上で「現時点で組合の提案する報酬の伸びは40%を超えている。われわれはこの溝を埋める道筋を探り出さなければならない」と語った。
また「われわれは常に(組合の言い分に)耳を傾け、対話することに前向きだ」と強調したが、具体的な収拾の方法は示さなかった。
一方CUPE全国会長のマーク・ハンコック氏は「私のような組合関係者が刑務所行きになり、組合が処罰されることになっても構わない。われわれはこの場で解決を模索することを目指す」と述べ、ストを続行する決意を明確にしている。
カーニー首相は「双方にできるだけ速やかな解決を促している」と記者団に語り、現在の旅行シーズンにこの問題で何十万人もの国民やカナダを訪れる外国人が混乱に陥っていると指摘した。
カナダ政府にはストを強制終了させる手段が幾つかある。ただ専門家によると、最高裁判所が政府はスト権を無効化する場合、非常に慎重な姿勢が求められるとの見解を示しているため、強硬手段の行使には消極的になるだろうという。
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