- 2025/08/20 掲載
政治的「デバンキング」の苦情1%未満、米大統領令にもかかわらず
[19日 ロイター] - 保守派を不当に扱ったとして米ホワイトハウスが金融システムを批判しているにもかかわらず、過去13年間に当座預金や普通預金の口座閉鎖について消費者金融保護局(CFPB)に詳細な苦情を申し立てた顧客のうち、銀行が政治的または宗教的な理由で行動したと訴えた人は1%にも満たなかったことが、同局のデータを検証した結果明らかになった。
トランプ大統領は7日、政治的・宗教的信条に基づき金融サービスの提供を拒否する「デバンキング」行為を禁じる大統領令に署名。ホワイトハウスは、この命令は「表現の自由と経済的機会を損なう金融機関による体系的乱用」をターゲットにしていると述べた。
しかし、銀行商品へのアクセスを拒否された顧客で、その主な懸念事項として政治的所属を挙げる者はほとんどいない。ロイターの調査によると、2012年にCFPBが苦情の受付を開始して以来、閉鎖口座に関する8361件の詳細案件のうち、「政治」、「宗教」、「保守」、「キリスト教」という言葉が含まれているのはわずか35件に過ぎない。
進歩派団体で構成される「アメリカンズ・フォー・ファイナンシャル・リフォーム」のディレクター、アマンダ・ジャクソン氏は「これは本当の問題ではない。『デバンキング』は政治的攻撃の口実だ」と述べた。
ホワイトハウス行政管理予算局(OMB)のレイチェル・コーリー広報部長は、苦情件数の少なさに関する質問には直接答えず、トランプ一家のメンバーらが政治的・宗教的信条を理由に銀行サービスから締め出されているという主張を繰り返した。
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