- 2025/08/20 掲載
米財政赤字、今後10年でCBO予測を1兆ドル上回る=予算監視団体
[ワシントン 20日 ロイター] - 米財政赤字の削減を訴える予算監視団体「責任ある連邦予算委員会(CRFB)」は20日、同国の今後10年間の財政赤字が、1月時点の議会予算局(CBO)の予測を1兆ドル近く上回るとの見通しを示した。
トランプ政権の税制・歳出法案の成立などが背景。
CRFBの最新予測によると、2026─35会計年度の累積財政赤字は22兆7000億ドルとなる見通し。
CBOの1月時点の予測は21兆8000億ドルだった。CBOの予測はトランプ大統領就任前の法律と政策に基づいてまとめられた。
CBOは18日、今年は年央の予算・経済見通しの報告を行わず、次の10年間の予算・経済見通しは来年初めに公表すると表明した。理由は明らかにしていない。
CRFBは、25会計年度の財政赤字を1兆7000億ドル、国内総生産(GDP)比5.6%と予測。24年度の1兆8300億ドルから小幅に減少するものの、その後は増加が続き、35年度には2兆6000億ドル、GDP比5.9%に拡大すると見込んでいる。
CRFBは、税制・歳出法案の成立で、今後10年間の財政赤字(利払い費を含む)が4兆6000億ドル増えると予測。
一方、トランプ政権が導入した新たな関税に伴う歳入は今後10年間で3兆4000億ドルに達する見通し。
また、健康保険補助金の適格要件を厳格化する新規則により、今後10年で財政赤字がさらに1000億ドル削減される見通し。
対外援助や公共放送などに対する資金拠出撤回が今後10年続けば、さらに1000億ドルを節減できるという。
今後10年間の国債の純利払い費は総額14兆ドル。25年度の約1兆ドル(GDP比3.2%)から、35年度には1兆8000億ドル(GDP比4.1%)に拡大する。
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