- 2025/08/29 掲載
NY外為市場=ドル下落、9月米利下げ観測強まる
[ニューヨーク 28日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対し下落した。米利下げはいずれ可能という、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁の発言を受け、9月の利下げ観測が強まった。
終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数は0.34%安の97.830。
ウィリアムズ総裁は27日、金利がある時点で下がる可能性があると指摘。同時に、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに動くのが適切かどうかを判断する上で、今後の経済指標の内容を見極める必要があるとの見解を示した。
トランプ米大統領が金融政策への影響力拡大の動きを見せていることも、ドルへの圧力となっている。
トランプ大統領は25日、住宅ローン契約を巡る不正疑惑を理由に、クックFRB理事の解任を表明。クック氏は28日、自身の解任が法的根拠に欠くと主張し、提訴した。
朝方発表された米新規失業保険申請件数と第2・四半期の米国内総生産(GDP)改定値が市場予想よりも良好な内容となったことで、ドルは下げ幅を縮小する場面もあった。
インサイト・インベストメントの通貨ソリューション責任者、フランチェスカ・フォルナサーリ氏は「全てはFRBの行動と来週発表される米雇用統計にかかっている」と述べた。
ナットウエスト・マーケッツのG10為替戦略責任者ブライアン・デインジャーフィールド氏も「FRBが金融緩和サイクルへの転換期にあるようにみえる今、労働市場の状況とそれがFRBの決定にどう影響するかが注目される」という見方を示した。
29日に発表される米個人消費支出(PCE)価格指数も注視されている。
CMEのフェドウオッチによると、市場が織り込む9月の0.25%ポイント利下げの確率は約85%となっている。
ユーロ/ドルは0.43%高の1.1688ドル、ポンド/ドルも0.13%高の1.3516ドル。
ドル/円は0.4%安の146.815円。
赤沢亮正経済再生相は28日から予定していた訪米を急きょ取りやめた。政府関係者らによると、自動車関税を引き下げる大統領令の発出がこのタイミングでは見込めないためという。
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