- 2025/10/07 掲載
カナダ防衛・建設株に追い風 政府の国防費拡大やインフラ計画で
[トロント 6日 ロイター] - カナダ政府が国防費拡大と大型インフラ計画の加速を打ち出したことで、投資家は同国の防衛、建設、鉱業株が恩恵を受けると予想している。
こうしたセクターの企業の一部は今年、既に市場全体をアウトパフォームしており、中でも宇宙・防衛大手ボンバルディアの株価は2倍以上に上昇した。
カーニー首相は、北大西洋条約機構(NATO)が定める対国内総生産(GDP)比2%の国防費を、約束より5年前倒しして今年度に達成すると表明している。
ペンダーファンド・キャピタル・マネジメントのグレッグ・テイラー最高投資責任者は「カナダはNATOの(国防)支出に全面協力する構えのようだ。これは国防支出に関連する多くの企業にとって朗報になるだろう」と述べた。
カーニー氏はまた、経済を多様化し米国依存を減らすキャンペーンの一環として、天然ガス生産や鉱山、大型コンテナ港の拡大を含め、迅速承認するプロジェクトを列挙している。
ファースト・アベニュー・インベストメント・カウンセルの最高投資責任者、ブライアン・マッデン氏はこうした姿勢を見て、「可能な限り国内に投資をとどめる」方針だと話した。
カナダ政府は2035年までに対GDP比5%の新規国防投資を行うNATOの方針にも合意した。
ストーンヘイブン・ウェリントン・アルタス・プライベート・カウンセルのポートフォリオマネージャー、ビクター・クンツェビツキー氏は「素材セクターが最大の受益者となるだろう」と予想。「カナダのNATOに対するコミットメントの中身を読むと、大部分が鉱業分野、特に軍事・産業複合体に必要な金属資源だ」と指摘した。
投資家によると、インフラプロジェクトの評価プロセスが合理化されれば、アトキンスリアリス・グループやWSPグローバルといった建設・エンジニアリング企業の見通しも明るくなりそうだ。重機メーカーのトロモント・インダストリーズやウラン生産のカメコ・コーポレーションも恩恵を受ける可能性があるという。
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