• 2025/10/16 掲載

アングル:ウォール街決算、プライム・ブローカレッジで巨額利益

ロイター

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Anirban Sen

[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米ウォール街の機関投資家向けの総合的な金融サービス事業であるプライム・ブローカレッジ・ビジネスが数十億ドル規模に達し、フル稼働している。

JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカといった米大手銀行が7─9月期決算で、プライム・ブローカレッジ事業の好調から多額の利益を計上した。この事業はヘッジファンドに現金や証券を貸し出し、大規模な取引の執行を支援するサービスだ。

ウォール街のプライム・ブローカレッジ事業は今年、各業種の企業評価額が高騰した恩恵を受けている。一部の銀行は、資産価格が持続不可能なほど高くなっている可能性があると警告している。

しかし、米国の金融大手は今のところ互いに、また欧州の競合他社と、市場シェアをより多く獲得しようと争っている。今年はトランプ政権の関税政策が引き起こした世界的な市場の激しい価格変動のために、取引活動が活発化している。

ヘッジファンドの新規設立数と既存ファンドの規模はここ数年間で急激に拡大し、ファンドのレバレッジ比率は今年初めに過去5年間で最高水準に達したと、ロイターは報じている。

JPモルガンの7─9月期決算は株式市場部門の収益が33%急増の33億ドルとなり、とりわけプライム融資が好調だった。

モルガン・スタンレーの株式収益は35%増の41億2000万ドルで、プライム・ブローカレッジが過去最高を記録し、債券関連取引部門の収益も8%増加した。

モルガン・スタンレーのシャロン・イェシャヤ最高財務責任者(CFO)は15日のアナリスト向け説明会で「プライム・ブローカレッジ収益が業績をけん引し、平均顧客残高とファイナンス収益が過去最高を記録した」と語った。

シティグループのジェーン・フレーザー最高経営責任者(CEO)は14日、アナリストに対し、プライム融資事業の収益成長の可能性を踏まえてサービスにさらに注力していると述べた。シティの7─9月期決算はプライム残高が44%急増し、株式市場事業の収益を押し上げた。この部門の収益は24%増の15億ドルに跳ね上がった。

ゴールドマン・サックスは14日、株式部門の収益が7%増の37億4000万ドルになったと発表した。主な要因はプライム融資事業を含む株式ファイナンシングによる純手数料の増加だった。

ゴールドマンのデニス・コールマン最高財務責任者(CFO)はアナリスト向け電話会見で「残高は市場全体の水準と非常に強く相関関係があり、これは(プライム・サービスとファイナンシング)事業の魅力的な特徴だ」と述べた。

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