- 2025/11/25 掲載
FRBウォラー理事、12月利下げを支持 1月は「データ次第」
[ワシントン 24日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は24日、米国の労働市場はなお弱いため、12月9─10日の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%ポイントの追加利下げを決定することが正当化されるとの考えを改めて示した。ただ、その後の対応は一連の経済指標次第になるとの見方を示した。
ウォラー氏はFOXビジネスの番組で「前回のFOMC以降、民間部門が発表する統計のほか、聞き取りによる調査の大半から、状況に変化がないことが示されている。労働市場は軟調で、弱まり続けている一方で、インフレは緩和すると予想されている」とし、こうした状況から12月のFOMCで利下げを決定するのは適切との考えを示した。
米国の労働市場の現状について「なお弱く、回復を示す証拠はない」と指摘。労働省が先週20日に約1カ月半遅れて発表した9月の雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが11万9000人と予想を大幅に上回ったことについては、下方修正される可能性が高いとの見方を示した。
ただ、来年1月27─28日のFOMCでは判断がやや難しくなると指摘。連邦政府機関が一部閉鎖されていたことで発表が滞っていた経済指標が今後大量に発表され、経済指標が現状と一致していれば1月の会合での利下げも正当化できるとしながらも、物価情勢や雇用情勢の急回復や、景気急拡大などが示されれば、利下げを継続することに懸念が出てくる可能性もあると述べた。
来年1月のFOMCまでには12月の雇用統計のほか、消費者物価指数(CPI)などの重要な経済指標が発表されている見通し。ウォラー氏は「向こう6─8週間で労働市場が好転するとは考えていない」としながらも、「1月以降は会合ごとに判断するアプローチが取られる可能性がある」と語った。
FRBは9月と10月のFOMCでそれぞれ0.25%ポイントの利下げを決定。年内最後となる12月のFOMCを巡ってはFRB内で温度差が広がっている。
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