- 2025/11/26 掲載
国債含み損、過去最大の32兆円=長期金利上昇で―日銀中間決算
日銀が26日発表した2025年9月中間決算によると、保有する国債の含み損は9月末時点で32兆8258億円(3月末は28兆6246億円)と過去最大になった。日銀が金融正常化に向けて国債買い入れ減額などを進める中、長期金利の上昇(債券価格は下落)で国債の評価額が下落した。
今年1月に政策金利を0.5%に引き上げたことに伴い、日銀の当座預金に資金を預けている民間金融機関への利払い負担も増加。利払い費は1兆2683億円となり、保有国債から受け取る利息収入の1兆1820億円を上回る「逆ざや」となった。逆ざやが生じたのは比較可能な08年10月以降で初めて。
日銀は国債の満期保有を前提とした会計処理を採用しており、含み損は決算に反映されない。日銀は含み損の拡大について「政策運営に影響を与えるものではない」と説明している。ただ、中央銀行の財務健全性が悪化すると円の信認が崩れる恐れがある。
【時事通信社】 〔写真説明〕日銀本店=東京都中央区
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