• 2025/11/27 掲載

英、高額所得者の国民保険料優遇措置を大幅削減へ 雇用主の負担増

ロイター

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Naomi Rovnick

[ロンドン 26日 ロイター] - リーブス英財務相は26日、議会での予算案の演説で、法人が支払う従業員の国民保険料の優遇措置を大幅に削減することを表明した。2029年に導入する計画で、高額所得者を雇用している法人にとっては負担増となる。

リーブス氏は財政の均衡を図り、財政基盤の安定化に向けた改革を目指している。政府はこの措置によって2029、30両会計年度に47億ポンド(約61億8000万ドル)の税収増を見込んでおり、改革の中で最大級の増税措置となる。

英国の財政を監視する独立機関の予算責任局(OBR)によると、この措置では雇用主に対して、従業員の国民保険料を課す前の年金に振り替えられる金額の上限を年間2000ポンドに設定する。

この上限設定により、年収が10万ポンド以上ある従業員の雇用主にとっては負担増となる。英年金コンサルティング会社ハイマンズ・ロバートソンのモデルによると、年収が12万5000ポンドで、うち4分の1を年金拠出金に設定していた従業員の雇用主は、国民保険料の負担が年間4387.50ポンド増える。

年収が10万ポンド以上の従業員も、課税対象総所得から引くことができる額が年間2000ポンドに限られるため、年間で585ポンドの負担増となる。

一方ハイマンズ・ロバートソンは、国民保健サービス(NHS)対象のフルタイム従業員の平均年収よりわずかに低い4万ポンドの所得者の場合、雇用者の追加負担はなく、本人の手取りも減らないと試算している。

しかし元年金相で、現在は英年金コンサルティング会社レーン・クラーク・アンド・ピーコックのパートナーを務めるスティーブ・ウェッブ氏は制度変更が29年のため、予測している税収増のごく一部しか調達できない「高いリスク」があると指摘。ウェッブ氏はその要因として「雇用主は新たな負担を軽減または排除するため、給与や年金の提供方法を再構築する時間を何年も確保できる」と説明した。

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