- 2025/12/01 掲載
Microsoft、Windows向けローカルAIプラットフォーム Windows AI Foundry 発表
OS同梱のAIモデルやローカルAI推論モデルをWindows アプリから簡便に利用可能に
ビジネス+IT
Foundry on Windows はいくつかの主要コンポーネントで構成されており、まず「Windows AI APIs」によって、OS 同梱モデルやローカル推論モデルをWindows アプリから簡便に利用できる機能を提供する。これにより、テキスト生成(言語モデル)、画像のスーパー解像やオブジェクト編集、画像セグメンテーション、OCR(画像内テキスト認識)など、多様なAI機能をアプリ内に統合可能となる。
また「Foundry Local」と称するローカル実行環境では、人気の高いオープンソースモデル(たとえば Phi Silica などの小規模言語モデルや、Ollama/NVIDIA NIMs などのモデルカタログのモデル)へのアクセスが可能で、CPU・GPU・NPUを問わず最適化された実行が可能となっている。これによって、クラウドに依存せず、デバイス単体で AI を実行できるため、プライバシーや応答速度、接続環境に左右されない運用が期待される。
さらに、開発者向けのツール群として、Visual Studio Code 向けの「AI Toolkit」や「AI Dev Gallery」などが提供され、モデルの微調整(たとえば LoRA による調整)、デバッグ、テスト、デプロイまでを GUI ベースまたはコードベースで一貫して扱えるようになっている。これは、AI に詳しくない開発者や初学者でも比較的容易に AI 機能をアプリに統合できる環境を目指した設計といえる。
この新基盤の登場は、クラウド中心の AI 開発から、ローカル/エッジでの AI 実行やオンデバイス AI の普及を加速させる試みであり、企業や開発者が AI 機能を搭載した Windows アプリを迅速に開発・展開するための土台となる。Microsoft はこれによって、AI を “使う場所” から “作る場所” へと Windows を進化させようとしている。
なお、最近では同プラットフォームを巡って、クラウド版の Azure AI Foundry との補完関係や、複数ベンダーとのパートナーシップによる拡張、企業向けデータ管理サービスとの統合などの動きも報じられており、今後の動向にも注目が集まっている。
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