• 2025/12/10 掲載

米NEC委員長「利下げの余地十分」、次期FRB議長最有力候補

ロイター

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Ann Saphir

[ワシントン 9日 ロイター] - 米ホワイトハウスの国家経済会議(NEC)のハセット委員長は9日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の最高経営者(CEO)協議会で、米連邦準備理事会(FRB)は金利をさらに引き下げる「余地が十分にある」との認識を示した。同時に、インフレが上昇すれば計算が変わる可能性があるとの見方も示した。

ハセット氏は次期FRB議長の最有力候補と目されている。トランプ大統領が利下げを主張し、それが正しくないと判断した場合にどうするかとの質問に対しては、「インフレ率が2.5%から4%に上昇すれば、利下げはできない」と回答。その上で「トランプ大統領は私の判断を信頼していると思う」と述べた。

また、FRB議長の最も重要な仕事について「経済データを注視し、政治に巻き込まれないようにすることだと思う」と語った。

こうした中、トランプ大統領はポリティコとのインタビューで、即座の利下げ支持が次期FRB議長に指名する条件になるとの考えを示した。

大統領専用機内では記者団に対し「2─3人(a couple of)の人物を検討するつもりだが、誰がいいかはだいたい決まっている」と語った。

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は9日、トランプ氏が次期FRB議長候補の最終面接を近く開始すると報道。政権高官3人の話として、トランプ氏とベセント財務長官が10日にウォーシュ元FRB理事と面談すると伝えた。

高官らはハセット氏が引き続き最有力候補だと述べたという。

FTによると、ウォーシュ、ハセット両氏の他に2人の最終候補者がいる。トランプ氏は来年1月に決定を発表する見込み。

ハセット氏は最近では、トランプ氏の経済ビジョンに近い見解を示している。

9日には、国民に2000ドルの小切手を送るというトランプ氏の計画はインフレを再燃させる可能性があるかと質問されると、同氏の関税と減税は米国の赤字を減らし、「刺激的なことをする余地が増えた」と答えた。

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