- 2025/12/11 掲載
ブラジル中銀、4会合連続で金利据え置き タカ派姿勢維持
[ブラジリア 10日 ロイター] - ブラジル中央銀行は10日の金融政策委員会(COPOM)で、政策金利を15%に据え置いた。据え置きは4会合連続。現在の金利水準を「非常に長期間」維持する必要性を強調し、タカ派的な姿勢を堅持した。
金利据え置きは全会一致で決定。ロイターのエコノミスト調査でも、41人全員が据え置きを予想していた。15%の政策金利は2006年7月以来の高水準。
据え置きは広く予想されていたため、投資家はほとんど修正されなかった政策声明に注目し、経済に減速の兆しが見られる中、緩和サイクル開始時期に関する手がかりを探ろうとした。
政策当局者らは声明で、労働市場の「底堅さ」に言及した。労働市場は「依然として力強さを示している」としていた先月の文言を弱めた。
中銀は政策の対象期間である27年第2・四半期までの12カ月間のインフレ見通しを11月時点の3.3%から3.2%に引き下げた。中銀目標の3%にやや近づいた。
また、今年のインフレ見通しは4.6%から4.4%に引き下げ、中銀目標からプラスマイナス1.5%ポイントの許容範囲内となった。来年の見通しも3.6%から3.5%に引き下げた。
C6バンクのチーフエコノミスト、フェリペ・サレス氏は「利下げがやや近づいているものの、まだ機が熟していないことを示している」と述べた。同氏は3月に最初の25ベーシスポイント(bp)の利下げが実施されると依然として予想しており、利下げ幅は50bpになる可能性もあるとしている。
<成長とインフレが鈍化>
11月の会合以降に発表された第3・四半期の国内総生産(GDP)は前期比0.1%増と小幅な伸びにとどまり、家計消費の低迷が経済活動を圧迫する中、勢いを失っている。
消費者物価指数の伸びも、食品や原油などの商品価格の下落を背景に前年比で引き続き鈍化している。10日発表された11月のインフレ率は前年比4.46%と1年余りぶりの低水準となった。中銀が注視しているインフレ期待も後退した。
ガリポロ中銀総裁は、インフレ率とインフレ期待は改善しているものの、依然として中銀目標の3%を上回っていると指摘した。
また、政策変更の時期を事前に発表する必要はないとし、決定は継続的なデータの評価次第だと強調した。
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