- 2025/12/12 掲載
午前の日経平均は反発、TOPIX高値更新 景気敏感株に物色
日経平均は約300円高で寄り付いた後、一時978円高の5万1127円に上値を伸ばし、節目の5万1000円を回復した。寄与度の高いソフトバンクグループ(SBG)が前日安からの反動で一時6%超高まで買われ、指数の上昇に弾みがついた。
景気敏感株が物色され、東証プライム市場の値上がり銘柄数は約9割と幅広く買われた。円高一服で自動車株を支えたほか、日銀の利上げへの思惑から金融株がしっかりとなり、TOPIXの押し上げに寄与した。
もっともその後、日経平均は急速に上げ幅を縮小した。SBG株が一時マイナスに転じる荒い値動きとなり指数の上値を抑えた。半導体関連株は弱い銘柄が目立った。米ブロードコムの第1・四半期の売上高見通しは市場予想を上回り、同社株は時間外取引でいったん上昇したが、その後マイナスに転じ、投資家心理を冷やした。
日経平均は寄与度の高い銘柄の影響が意識されているが、市場では「全体の値上がり銘柄数は多く、地合いはしっかり」(内藤証券の田部井美彦投資調査部長)との見方が聞かれた。東証の集計で海外投資家の買い継続が確認されたことも「投資家のセンチメントに寄与している」(田部井氏)という。
日経平均のメジャーSQ(特別清算指数)値は市場の試算で5万0536円54銭だった。
TOPIXは1.62%高の3411.51ポイントで午前の取引を終了した。年初来高値を更新した。東証プライム市場の売買代金は3兆6033億0700万円だった。東証33業種では、値上がりは繊維製品や不動産、銀行など31業種、値下がりは鉱業と水産・農林の2業種だった。
トヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャル・グループが堅調。ファーストリテイリングはしっかりだった。アドバンテストや東京エレクトロンは弱かった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1440銘柄(89%)、値下がりは136銘柄(8%)、変わらずは30銘柄(1%)だった。
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