• 2026/01/21 掲載

高関税、産業への打撃残る=日本、米国依存のリスクあらわ―トランプ政権1年

時事通信社

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トランプ米大統領の返り咲きから1年。高関税政策の矛先は日本にも容赦なく向けられた。日米交渉での合意を経て関税率は下げられ、国内産業への打撃は当初の推計5兆円から緩和されたが、依然3兆円程度の悪影響が残る。日本にとって最大の同盟国が急速に保護主義に傾斜する中、特定の国への貿易依存リスクが顕在化。日本は官民を挙げ、産業基盤を強くすることが急務だ。

「一方的な関税(による悪影響)を2兆円超削減できた。これは大きな意味がある」。日米関税交渉を担う赤沢亮正経済産業相はこう強調する。自動車関税は合計で27.5%が課され、広範な製品に適用される相互関税も一時、25%が上乗せされた。しかし、日本側は5500億ドル(約87兆円)の対米投融資を約束。交渉の末にそれぞれ15%の課税などへの修正を実現した。

赤沢氏は、リーマン・ショックや新型コロナ禍を引き合いに「ダメージを下回ることができた」と語る。法人企業統計によると、全産業の経常利益はリーマン・ショックが起きた2008年度に前年度比18兆円、コロナ禍では19年度に同12兆円それぞれ減ったが、数兆円の打撃に抑えた。

それでも米関税の打撃は多大だ。自動車大手7社の25年9月中間連結決算では、関税負担が計1兆4000億円を超えた。9月中旬に関税率は15%に引き下げられたが、トランプ関税前の税率(2.5%)を大きく上回る。

日本が輸出額の2割を依存する米国はこの1年、自らの主張を押し通すために国・地域を問わず関税措置を連発。「一度上げられた関税は、そう簡単に引き下げられない」(経済官庁幹部)との前提で、貿易相手の多角化などのリスク分散を図る必要がある。特に基幹産業である自動車産業は生産や雇用の裾野は広い。政府は中小企業による生産効率化投資や自動車向け以外の製品の開発を支援し、特定国との貿易摩擦で揺らぐことがないよう、産業基盤の強化を急ぐ考えだ。

【時事通信社】

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