- 会員限定
- 2026/08/13 18:00 掲載
中国発AIエージェント「Manus」Metaによる約3000億円の買収破談、中国当局の差し止め
買収合意日以降に生成された一部のユーザーデータが削除対象
しかし2026年4月、中国の国家発展改革委員会(NDRC)が「外商投資安全審査弁法」に基づき、安全保障上の懸念から本買収を公式に禁止し、取引の完全な撤回を命じた。Manusはシンガポールへ本社機能を移転していたものの、中核となるAI技術や知的財産、開発人材の大半が中国本土に由来することから、中国当局による「技術遡及型審査」の対象とされた。この前例のない行政介入により、Meta側は買収手続の断念と進行中の統合プロセスの巻き戻しを余儀なくされた。
独立運営の再開と特定地域の規制要件への対応に伴い、ManusはMetaによる買収合意日である2025年12月29日以降に生成された一部のユーザーデータを削除する措置をとる。データ削除はシンガポール時間の8月23日午前8時から24日にかけて実施される。対象となるユーザーは8月23日午前7時59分までにシステム上でデータのバックアップを行う必要があり、同25日午前8時以降にデータの復元が可能になる。Manus側は、今回の措置がデータ流出や外部からのハッキングといったセキュリティインシデントに起因するものではないと声明の中で説明している。
複数の海外メディアや中国メディアの報道によると、Metaによる買収案の撤退を受け、中国のテンセント(騰訊)を中心とする投資家連合が約20億ドルの評価額を維持したままManusの株式を買い戻す方向で協議を進めている。汎用AIエージェント分野で先頭を走る有力スタートアップに対する中国当局の直接的な規制発動は、AI技術を巡る国家間の激しい覇権争いが、国境を越えた民間企業のM&A活動に直接的な歯止めをかけた重大な事例となった。
AI・生成AIのおすすめコンテンツ
AI・生成AIの関連コンテンツ
PR
PR
PR