- 2026/01/29 掲載
ドル安ヘッジ急増、銀行の対応力試される=UBS幹部
[ロンドン 28日 ロイター] - スイス金融大手UBSのG11短期金利取引部門グローバルヘッドのベン・ピアソン氏は27日、投資家がドル安に備えるヘッジの動きを加速させれば、銀行は投資家からのヘッジ需要への対応能力が試される可能性があると述べた。
ドルは昨年に他の主要通貨に対して10%下落し、今月に入ってさらに2%下げている。背景には米国の政策を巡る先行き不透明感があり、既に一部の海外投資家は保有する米国資産へのヘッジを強化している。
ピアソン氏は記者団に「ドルのヘッジが大幅に増えるようならば──そしてそれは、われわれが顧客と話し合う機会が増え続けているテーマなのだが──問題になるのは構造的なキャパシティだ」と述べた。
バークレイズの推計によると、投資家は現在、ドル資産の48%をヘッジしている。ヘッジ比率は投資家ごとに異なり、非公開であることも多いため正確な把握は難しいが、バークレイズはドル資産のヘッジ比率が昨年初頭には46%程度で、同年4月のトランプ関税ショック後に50%程度に上昇したと推計している。
ピアソン氏は、ヘッジ需要が再び急増すれば金融システム全体に負荷がかかる可能性があると指摘。「全ての海外投資家が、保有する米国資産のヘッジ比率を5ポイント引き上げれば、約1兆5000億ドル規模のドル売りが発生することになる。それを吸収できるかどうかは銀行のバランスシートに十分な余力があるかにかかっている」と述べた。
資産運用会社や企業にヘッジサービスを提供している銀行は、顧客の需要に応えるために他の取引から撤退するなどして、短期間で多額の資金を捻出しなければならない恐れがある。
ピアソン氏によると、銀行業界はこうしたリスクを認識しており、他の商品や代替手段を活用する方向で検討が進められている。ただ、実際にヘッジ需要への対応能力に制約が生じた場合には、要請に応じる顧客の選別を迫られることもあり得るという。
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