- 2020/07/27 掲載
テスラ、4─6月は4四半期連続の黒字 マスクCEO「成長重視へ」
第2・四半期の調整前純利益は1億0400万ドル(1株当り0.50ドル)。4四半期連続での黒字達成によって、今後S&P総合500<.SPX>構成銘柄に採用される可能性がある。
テスラの株価は過去1年で500%超上昇しているが、アナリストの間では、S&P500への採用を見込んだ買いが押し上げ要因の1つとの見方が多い。
イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は22日の電話会見で、今後は利益より成長を重視し、より手ごろな販売価格を実現することに注力する考えを示した。
「私が今最も不満なのは当社の車が十分手ごろでないことだ。この点を変える必要がある」とし、「若干の黒字を維持しながら成長を最大化し、車両価格を可能な限り手ごろにしたい」と語った。主力の「モデル3」の米国での価格は3万7990ドルからとなっている。
第2・四半期の納車台数は9万台を超え、アナリスト予想を上回った。同四半期中には地元当局の命令によりカリフォルニア州の工場が6週間近く生産を停止した。同社は年内に少なくとも50万台を納車する目標について、「達成は以前より難しくなった」としながらも、目標を維持していると明らかにした。
マスク氏は会見で、電池生産のコストがテスラの成長の足かせ要因になっているとの見方を示し、パナソニック<6752.T>および中国の寧徳時代新能源科技(CATL)<300750.SZ>との取り組みを拡大すると述べた。
総工費11億ドルの新EV工場の建設地にテキサス州オースティン近郊を選んだことも明らかにした。米東部向けにモデル3やスポーツ用多目的車(SUV)の「モデルY」を生産するほか、セミトラック「テスラ・セミ」、未来志向の「サイバートラック」も生産する計画という。
第2・四半期の売上高は60億4000万ドルと、前年同期の63億5000万ドルから減少したものの、リフィニティブのまとめたアナリスト予想の53億7000万ドルを上回った。
自動車関連の売上高は51億8000万ドル。うち、他の自動車メーカーへの温室効果ガス排出枠(クレジット)売却による売上高の比率は8%に拡大した。
マスク氏は前日、同社株の最近の上昇で21億ドル相当の報酬を手にする権利を得たと明らかにした。時価総額と業績に連動した制度の下で、5月に続き2度目の巨額報酬となる。
*内容を追加しました。
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