- 2020/11/07 掲載
ドル下落、円は103円前半 ねじれ議会の継続予想=NY市場
市場では、大統領には民主党候補のバイデン前副大統領が当選するものの、議会上院は引き続き共和党が過半数を握ると予想。これにより、民主党が要求する大型の追加新型コロナウイルス経済対策の可決は困難になるとみられている。
10月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比63万8000人増と、前月の67万2000人増から伸びが鈍化した。新型コロナウイルス感染が各地で再拡大し、政府支援が先細る中、景気回復ペースが失速している兆候が改めて示された。
ロイターの集計によると、米国の新型コロナウイルス感染者が5日、新たに少なくとも12万0276人確認され、1日当たりの新規感染者数として2日連続で過去最多を更新した。
ウエスタンユニオン・ビジネスソリューション(ワシントン)のシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「米経済が減速しているとの見方がドル安につながっている」と指摘した。
大統領選は6日、激戦ペンシルベニア、ジョージア両州で、民主党候補のバイデン前副大統領が再選を目指すトランプ大統領を逆転し、リードを維持している。
ドルは通貨バスケット<=USD>に対し92.235と、9月2日以来の安値を付けた。週間では1.9%安と、3月以来の大幅な値下がりを記録した。
経済対策の規模が縮小するとの見方から、長期国債利回りは大幅に低下しているほか、株式などリスク資産は値上がりしており、こうした要因がドル安につながっているという。
ドル/円<JPY=>は103.255円に下落し、8カ月ぶり安値に迫った。菅義偉首相は6日、為替の水準や方向性について言及しないものの、「為替の安定は極めて重要。政府も各国通貨当局としっかり連絡を取りながら適切に対応する」と述べた。
オフショア人民元<CNH=> <CNH=D3>は6.5868元に上昇し、約2年ぶりの高値を付けた。バイデン氏が大統領になった場合、対中強硬政策がやや緩和されるとみられている。
ユーロ/ドル<EUR=>は1.1882ドルで推移した。
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