- 2020/12/17 掲載
来年の経済回復ペースは緩やか、資金支援を最優先=全銀協会長
三毛会長は、今年を振り返り「勤務形態、消費行動、雇用のあり方など、あらゆる分野で不可逆的な変化が生じ、企業経営や産業のあり方にも大きな変化をもたらした。そのような1年だった」と総括した。
来年の展望については、新型コロナウイルス感染拡大抑制、医療崩壊防止と経済活動維持のバランスを模索する中で「経済回復ペースは緩やかなものとなる」との見方を示した。
三毛会長はまた、公衆衛生措置や移動自粛の影響を受けている業種を中心に厳しい経営環境が続いているとの認識を示したうえで、「銀行界としては、資金支援に引き続き最優先で取り組み、金融面からわが国経済をしっかりと下支えする」と述べた。
日銀による資金繰り支援策に関しては「非常に迅速、取りうる最大限の措置が実施されてきた」と評価。感染状況、実体経済の推移などを考慮して、来年3月が期限の特別プログラムの延長措置が取られた場合は「銀行界として資金繰り支援を行っていく中で非常に心強い」と述べた。
来年1月に就任予定のバイデン米次期大統領の政策が金融界に与える影響については、「様々な政策・ルートを通じて影響が波及するのではないかと考えている」と語った。ただ、現時点では具体的な政策運営は不透明な部分が多いため、今後注視していく必要があるとした。
(新田裕貴)
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