• 2021/01/24 掲載

続く原酒不足=国産ウイスキー、メーカー苦心

時事通信社

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国産ウイスキーの原酒不足が続いている。ハイボール人気に加え、国際的な評価が高まって消費が伸びる一方、原酒には熟成期間が必要で生産が追い付かない。数量限定で販売するブランドはあるものの、本格出荷には程遠く、品薄解消にはまだ時間がかかりそうだ。

「白州12年」が3月、約3年ぶりに復活する。サントリースピリッツ(東京)は、ここ数年来の生産設備増強や貯蔵庫増設により、2018年6月に出荷を休止したこのブランドの販売再開にこぎ着けた。同社は「出荷調整は継続するが、中長期的に供給できる体制が整った」(広報担当者)と説明する。

白州12年は、すっきりとした飲み口にフルーティーな味わいで、ウイスキー初心者をはじめ幅広い層に人気がある。12年以上熟成した原酒のみを使い、山梨県北杜市で蒸留した。700ミリリットル入りで希望小売価格は9350円。同社は、この春には「知多」などのハーフボトルも売り出し、若年層のファン拡大を狙う。

アサヒグループホールディングス傘下のニッカウヰスキー(東京)は新商品でアピールする。北海道余市市にある蒸留所などで造った原酒とスコットランドの原酒を合わせた新ブランド「ニッカセッション」(参考小売価格4180円)を数量限定で販売している。キリンビール(東京)は昨年春に約15年ぶりに立ち上げた二つの国産ブランド「富士」(同6000円前後)、「陸」(同1500円前後)に力を入れている。

業界調べでは、19年の国内ウイスキー市場は1767万ケース(1ケース8.4リットル換算)で、10年前に比べ倍増した。近年は原酒不足により「山崎」や「竹鶴」などの有名ブランドで年代物の販売休止が続く。各社は生産設備の増強を急ぐが、国産ウイスキー人気は内外で続いており、安定供給には「まだ数年はかかる」(大手メーカー)見通しだ。

【時事通信社】 〔写真説明〕左からニッカウヰスキーの「ニッカセッション」、サントリースピリッツの「白州12年」、キリンビールの「陸」(各社提供)

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