• 2021/03/10 掲載

日立、自社の出納業務において帳票の読み取り・照合の自動化を図りDXを推進

日立製作所

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株式会社日立製作所(執行役社長兼 CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、自社のデジタルトランスフォーメーション(DX)の一環として財務部門の出納業務に、高精度な文字認識が可能な「帳票認識サービス(*1)」と、柔軟な業務システム開発を支援する「BRMS InnoRules ソリューション(*2)」を導入し、2021年4月より運用を開始します。

具体的には、「帳票認識サービス」のAI-OCR(*3)エンジンにより、定型・非定型帳票、活字や手書き文字、二次元コードなどさまざまな帳票や文字に対応し、財務部門が扱う請求書と社内申請書を合わせた約5,000種類の帳票の読み取りが可能になります。

また、「BRMS InnoRules ソリューション」を活用し、財務担当者が社内規定に沿って判断してきた複雑な業務ロジックを財務システムに実装することで、読み取った請求書と社内申請書の自動照合を可能にします。今後、照合結果で不備と判定された申請内容のみを財務担当者が確認する運用が可能になり、確認業務を大幅に効率化します。

これらにより、年間25万件におよぶ出納業務において、帳票データの読み取り・照合に掛かっていた作業時間を14,500時間から7,400時間(*4)に短縮することを見込んでいます。

*1 2019年12月より提供開始。

全国銀行協会が設立する、手形・小切手の交換業務を電子化する「電子交換所」のシステム委託先業者に選定され、「電子交換所」の中核となる画像処理技術に採用されている。(https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2019/12/1220a.html)

*2 Business Rule Management System(BRMS)開発基盤。業務関連規則(Business Rule)を業務アプリケーションと切り離して定義、管理、活用。顧客ニーズや環境の変化にも素早くに対応し、柔軟な変更処理等が可能となる。

*3 OCR技術とAI技術を掛け合わせることで、手書き文字や非定型フォーマットの帳票認識を可能としたもの。

*4 出納業務の対応人数と作業時間を掛け合わせた時間が14,500時間。また、頻出する取引先の帳票が全体25万件の約70%、その内70%を自動化することで、全体では約半分の自動化が可能と推定。

日立では、DXによる経営基盤の強化や業務プロセスの最適化を目的に、さまざまな改革を推進しています。その一環として、当社財務部門では出納業務の自動化に向けて、2017年1月に、日立グループの人事、財務のシェアードサービスを請け負う株式会社日立マネジメントパートナー(以下、日立MP)において、出納業務における請求書の読み取りから承認までの業務を自動化するRPAシステムを試験運用した結果、70%の証票を自動処理できることを確認しました(*5)。その後、日立MPにおいて2017年10月から、社内申請の内容と請求書の内容を照合させるデータエントリーのプロセスにRPAシステムを適用し、読み取り作業の自動化を実現しました。

現在、新型コロナウィルス感染症拡大の防止に向けテレワークが推奨される中、阻害要因となる「紙の書類や証票」において、これらを多く扱う財務部門の出納業務では、さらなる自動化・省人化に向け、デジタル技術の適用範囲の拡大と手書き文字など多様な帳票への対応が求められています。

*5 2017年6月22日ニュースリリース「AI技術を活用したロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)システムを開発」(https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2017/06/0622a.html)

今回、「帳票認識サービス」の導入により、約4,800種類の請求書と約200種類の社内申請書を帳票の種類によって分類し、読取位置が指定されたテンプレートを選択することで、「消費税額」「課税対象額」「口座名義人名」などを自動的に読み取ることが可能になります。また、日立独自のアルゴリズム(*6)により、AI-OCRの読み取り結果が正しいかどうかを「確信度」として数値化し、誤認識である可能性の高いデータを仕分けることができます。本サービスを活用することで、財務担当者は、全件を1つ1つ目視で確認してデータ入力をする必要がなくなり、データ入力作業を大幅に削減できます。

また、「BRMS InnoRules ソリューション」は、業務ロジックをアプリケーションと切り離して定義し、統合管理を行うとともにノンコーディング(*7)で迅速に変更処理を行うことを可能にするものです。「BRMS InnoRules ソリューション」が提供するフローチャートや表形式などさまざまなテンプレートにより、複雑な業務ロジックをノンコーディングで実装することができるため、社内規定の改定により、今回、財務システムに実装した業務ロジックの変更が必要になった場合もスピーディーにシステム改修を行うことができます。

*6 読み取り結果の属性や位置関係からAI-OCRの認識結果の確からしさを推定しスコア化する技術。

*7 プログラミング言語を利用せずに演算式や関数等を定義することでロジックを実装すること。

今後、日立はこのような自社での実績・ノウハウも生かしながら、これらのサービスを継続的に強化し、請求書以外の帳票への対応や認識精度のさらなる向上などを図ることで、お客さまにおけるDX加速を支援し、業務効率化や働き方改革の実現に貢献します。

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