- 2021/04/10 掲載
低価格PCRで旅行喚起=羽田に検査場、出発前に立ち寄り―新型コロナ
新型コロナウイルス流行の影響で低迷する旅行需要の喚起に向け、PCR検査を低価格で受けられるサービスが広がり始めた。住宅事業などを手掛ける木下グループ(東京)は羽田空港に税込み1900円でできる検査センターを開設。日本航空や全日本空輸も、それぞれ2000円台で受けられる検査サービスを提供している。
羽田空港では10日、国内線が発着する第1、第2ターミナルに1カ所ずつ検査センターが開業。予約制だが、PCR検査に加え、15分で結果が出る抗原検査も扱っており、出発前に立ち寄って利用しやすい。
航空各社も独自の取り組みを進める。日航は国内線を利用するマイレージ会員を対象に、同社が費用の一部を負担して2000円でPCR検査を受けられるサービスを提供。全日空も航空券と宿泊のセットプランを申し込むと、2500円で検査ができる。格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーション(大阪府田尻町)は成田・関西空港出発の国内線を対象に、5月9日まで無料で提供している。
旅行業界では、日本旅行(東京)が2300円で検査を受けられるプランを発売した。陽性の場合、旅行のキャンセル費用は不要だ。
もっとも、感染「第4波」が懸念される中、観光をめぐる状況は厳しさを増す一方。12日からは大阪府などに加え東京都、京都府、沖縄県と人気の旅行先にも相次いで「まん延防止等重点措置」が適用され、県境を越える移動には自粛も呼び掛けられている。観光業界はこれら出発前の検査プランを通じ、「旅行による感染拡大を防ぎ、旅にまつわる不安を解消したい」(日本旅行)と期待を寄せている。
【時事通信社】 〔写真説明〕木下グループが羽田空港内に開設する新型コロナウイルスのPCR検査センター=8日 〔写真説明〕羽田空港内に開設されるPCR検査センターの受け付け=8日
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