- 2021/04/13 掲載
ゴールドマン、今年の市場の混乱への対応を検証=関係筋
米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントが追加証拠金を支払えず、株式の投げ売りが行われた問題などを、特に法令順守(コンプライアンス)や最良慣行(ベストプラクティス)の視点から検証する。
ビデオゲーム販売のゲームストップ株をはじめ、オンライン掲示板「レディット」への投稿に基づく熱狂的な株式取引や、債券市場で注目を集めた米連邦準備理事会(FRB)による「補完的レバレッジ比率(SLR)」条件緩和打ち切りなどへの対応も検証する可能性がある。
また、今年2月中旬にはテキサス州の異例の寒波でエネルギー市場が混乱し、燃料価格や電力価格が急騰した。
ゴールドマンはコメントを控えている。
同社はアルケゴス問題では多額の利益や損失を出しておらず、デービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)も問題に適切に対処できたと発言しているが、今年は複数の市場でボラティリティーが高まっており、関係筋によると、経営陣はリスクやヘッジの監視を強化している。
大手行は、特に規制当局や政治家の調査対象となった場合、こうした検証を進めることが多い。金融規制当局は、ゲームストップ株の乱高下やアルケゴス問題についてボラティリティーの原因を調査する方針を示している。
関係筋によると、ゴールドマンのコンプライアンス部門は、こうした検証の一環で、昨年後半にアルケゴスとの取引開始に至った経緯を調査。アルケゴスに要求する担保を今年初めに増やしていたと報告した。
このため、野村ホールディングスやクレディ・スイスなどのような損失を回避できたという。
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