- 2021/04/14 掲載
車谷東芝社長が辞任=取締役会議長、CVC買収案に「問題」―後任に綱川氏復帰
東芝は14日、車谷暢昭社長(63)が同日付で辞任し、後任に前社長の綱川智会長(65)が復帰したと発表した。車谷氏から同日朝、辞任の申し出があった。英投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズによる東芝買収案が今月7日に明るみに出て広がった経営の混乱は、トップが辞任する異例の事態に発展した。
14日午前の臨時取締役会で社長交代を決めた。オンライン記者会見で永山治取締役会議長(指名委員会委員長)はCVC提案について、「初期提案としても内容が乏しい。今後詳細な提案があると言われているが、慎重な検討を要する問題が少なからずある」と語った。
車谷氏は会見出席を辞退し、「(退任は)本当に申し訳なく思う。(東芝を)再生(する)ミッションを成し遂げ、天命は果たせた」とするコメントを公表した。
車谷氏は、過去にCVC日本法人の会長を務めており、利益相反を防ぐため買収案の検討作業から外れていた。関係者によると、当初は車谷氏の解任案も検討されたが、永山氏は「指名委員会でそういう議論はしていない。本人から辞任(の申し出)が出た」と説明した。また「初期提案には『マネジメント(経営層)の維持』と書いてあるが、CVCが(車谷氏の)辞任を受けてどういう考え方をされるかは分からない」と指摘した。
【時事通信社】 〔写真説明〕記者会見する東芝の綱川智・新社長=14日(同社提供) 〔写真説明〕オンラインで記者会見する東芝の永山治取締役会議長=14日 〔写真説明〕東芝本社に掲げられた「TOSHIBA」のロゴマーク=14日、東京都港区
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