- 2021/05/18 掲載
18日の日経平均は急反発、トヨタは上場来高値
前日の米国株式市場は、インフレへの警戒感がくすぶり反落した。ただ、引けにかけて下げ幅を縮める動きとなったほか、前日に日本株が大きく下落していたこともあって東京市場では過度に材料視されず、朝方から買い優勢となった。
寄り付き後も上値を追う展開が続いた。前場中盤から買い戻しの動きが活発化したとの声が出ており、想定外の戻りと感じた投資家も多かったようだ。後場には高値圏でのもみあいが続いた。10日の戻り高値2万9685円41銭から13日の直近安値2万7383円03銭まで押した幅の半値戻し水準(2万8535円08銭)に接近した。
米株安でも日本株が上昇したことについて、市場では「米ダウ工業株30種に対する日経平均の割安感が意識された」(みずほ証券の倉持靖彦マーケットストラテジスト)との声が聞かれた。主要企業の決算シーズンを通過し、予想PER(株価収益率)が低下した上、コロナ禍を踏まえて慎重な見通しを示す企業が多く、いずれ今期の業績予想を上方修正するとの思惑も根強いという。
好業績銘柄を中心に幅広く物色された。トヨタの上場来高値更新は6年2カ月ぶり。朝方に発表された1―3月期国内総生産(GDP)速報は3四半期ぶりのマイナス成長となった一方、海外経済の回復で輸出はプラスとなり、「輸出関連銘柄に追い風」(国内証券)との受け止めも聞かれた。
TOPIXは1.54%高で取引を終了。東証1部の売買代金は2兆7535億8100万円。東証33業種では、鉄鋼、保険、非鉄金属の上昇が目立った一方、電気・ガス、その他製品、パルプ・紙は売られた。
指数寄与度の大きいファーストリテイリングや、ソフトバンクグループがしっかり。増益予想を示したリクルートホールディングスが大幅反発した。前日発表された工作機械受注が6カ月連続プラスで、ファナックも買われた。一方、日清製粉グループ本社や大和ハウス工業はさえない動きだった。
東証1部の騰落数は、値上がりが1817銘柄、値下がりが322銘柄、変わらずが53銘柄だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 28406.84 +582.01 27931.57 27931.57─28481.17
TOPIX 1907.74 +28.88 1886.11 1886.11─1912.10
東証出来高(万株) 123150.00 東証売買代金(億円) 27535.81
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