- 2021/05/23 掲載
電子政府実現へ貢献=買収企業の知見活用―NEC社長
NECの森田隆之社長は報道各社のインタビューに応じ、行政のデジタル化を支援するサービスについて強化する方針を示した。買収した企業の知見を活用し、業務効率化を後押しする。森田社長は「官庁のシステムを支え、安定・安心を担保してきた今までの経験と能力が役立つ」と強調し、電子政府実現への貢献に意欲を示した。
日本では新型コロナウイルス対策の給付金支給が滞るなど行政のデジタル化の遅れによる問題が相次いで表面化。政府は、地方自治体のシステム統一などの司令塔役を担う「デジタル庁」を9月に発足させるなど取り組みを加速させている。
NECは2018年以降、自治体向けソフトウエア開発を手掛ける英ノースゲート・パブリック・サービシズやデンマークのKMDホールディングなどを買収した。森田社長は「電子政府先進国で中核を担う企業のノウハウや経験が日本のデジタル化に寄与できる」と指摘。政府・金融向けデジタル事業の売上収益(売上高に相当)を25年度に3000億円と20年度比約1.5倍に拡大する方針だ。
成長事業に位置付ける高速大容量規格「5G」の通信事業者向け基地局整備では「今年度中に(海外での)商用案件が出てくる」との見通しを示した。スポンサーを務める東京五輪・パラリンピックに関しては「技術で最大限支援していく」と述べた。
【時事通信社】 〔写真説明〕報道各社のインタビューに応じるNECの森田隆之社長(同社提供)
関連コンテンツ
PR
PR
PR