- 2021/06/03 掲載
中国、適格国内機関の投資枠を拡大 人民元上昇圧力緩和との見方
SAFEがウェブサイトに掲載した文書によると、QDII制度の下で17の金融機関に新たな枠が配分され、全体の投資枠は1473億2000万ドルになった。投資枠の配分を受けたのは、HSBC、ハンセン・バンク、スタンダード・チャータードなどの現地子会社のほか、中国の投資信託や保険会社など。
SAFEはこれまでに、QDII枠は5月末時点で1370億ドルだったと明らかにしている。
中国人民銀行(中央銀行)は5月31日、金融機関の外貨準備率を6月15日に5%から7%に引き上げると発表。声明で「金融機関の外貨流動性管理の強化」が目的としたが、市場関係者は人民元相場の急上昇の抑制が狙いと指摘していた。
QDII枠拡大も、国外に投資できる資金が増加することから、人民元相場に対する上昇圧力の緩和につながる可能性がある。上海のコンサルタント会社、ZーBenアドバイザーズの調査部門責任者、アイバン・シー氏は今回の動きについて「人民元相場の急上昇を食い止めるために中国が多くの手段を有していることが示された」と述べた。
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