- 2021/06/18 掲載
営業再開・拡大へ期待=小売り・外食、緊急事態宣言解除で対応急ぐ
新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が、沖縄県を除き解除される。営業範囲の縮小や一部店舗の休業を強いられてきた小売り、外食各社には、営業再開や範囲拡大に向けた期待感が広がる。百貨店は週末に閉めていた宝飾品売り場などの通常営業を目指す。居酒屋も休業店舗の再開準備に入った。
三越伊勢丹ホールディングスや高島屋、J・フロントリテイリング、そごう・西武の百貨店各社は、宣言対象地域では平日のみ通常営業を行い、土日祝日は宝飾品などの高級品売り場を閉める対応を取ってきた。各社とも「通常営業に戻したい」(在京の大手)と期待するが、「生活必需品」の解釈の違いで自治体に休業を求められてきた経緯もある。このため、「最終的な自治体からの要請内容を見極めてから判断する」(別の大手)方針だ。
ショッピングモールは、イオンが「イオンモール」、イトーヨーカ堂も「アリオ」について、一部の店舗で自粛している土日の営業を再開する方向。ただ、いずれも自治体の要請には従う考え。
外食は、酒類の提供ができず休業を余儀なくされた居酒屋チェーンを筆頭に、一刻も早い営業再開を望む声が多い。居酒屋大手ワタミの場合、4、5月の2カ月間で、営業損益で12億~13億円程度のマイナス影響が出ており、「外食、居酒屋は瀕死(ひんし)の状態」(渡辺美樹会長)という。
酒類提供が認められても、「午後7時ラストオーダーでは採算は厳しい」(別の居酒屋大手)との指摘もあるが、各社とも「一部店舗だけでも再開したい」(別の大手)と準備を進めている。
【時事通信社】
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