- 2021/06/23 掲載
英当局、金融規制を「積極的に」改革へ
英国は昨年12月、EUを完全に離脱した。金融街シティー・オブ・ロンドンのEUへの市場アクセスに壁ができたが、英国は独自の金融規制を設けることが可能になった。
英財務省は年内に詳細な資本市場改革案を公表するとしている。
FCAのニキル・ラティ長官は金融関連のイベントで「最も改革が必要とされている分野は市場構造、透明性ある体制の運用、コモディティー・デリバティブ市場の規制、市場データのアクセス改善だ」と指摘した。
政府が関与する見直しでは、ハイテク企業の上場誘致で先行する米ニューヨークを視野に国際競争力を高めるため、上場ルール緩和の必要性が指摘されている。
ただ、種類株の受け入れや上場に必要とされる浮動株の要件引き下げについては投資家の一部で懸念がある。これについてラティ氏は、投資家保護を損ねることなく上場への障壁を取り除く方法ついて、7月に意見を公募すると語った。
「進化する市場のニーズに応えるため、積極的に行動する好機だ」と指摘した。
英国がEUへの金融アクセスを得るためには、英国の金融規制の水準がEUと「同等」と認められる必要がある。
EUのルールを「離れることだけを目的にはしない。適切な保護措置を図った上で、国際的に整合性があり、結果志向の高度な基準を採用し、さらに向上させれば、一部の分野でEUよりも基準が厳格化するかもしれない」との見方を示した。
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