- 2021/06/25 掲載
エフィッシモ提案、日本勢も賛成=東芝の3月総会で―英企業リポート
東芝が3月に開催した臨時株主総会で可決された「物言う株主」の提案に、日本の複数の機関投資家が賛成票を投じていたことが24日、分かった。提案は昨年の定時総会運営について調査を求めるもので、これにより東芝が一部海外株主の議決権行使に圧力をかけていたと報告されている。日本でも企業統治への関心が高まっていることを示していると言えそうだ。
調査を提案したのは東芝の筆頭株主エフィッシモ・キャピタル・マネージメント。株主への助言を手掛ける英スクエアウェル・パートナーズが来週公表するリポートの中で明らかにした。
同社によると、エフィッシモの提案に少なくとも日本の機関投資家3社が賛成。三井住友トラスト・アセットマネジメントや大和アセットマネジメントなどが「(東芝に)企業統治上の問題があると判断」といった理由で賛同した。
金融関係者は「日本でも物言う株主への抵抗感が減り、提案の内容を見極めて判断するようになった」と指摘。一方、日本生命保険や野村アセットマネジメントなどが株主提案に反対したことを念頭に「引き続き『経営者に優しい』姿勢を貫く大手投資家も多い」との見方も示した。
エフィッシモの提案が可決されたことを受け、東芝では外部弁護士が調査を実施。今月10日、同社と経済産業省が海外株主に圧力をかけたとする報告書を発表した。25日に開催される東芝の定時総会では、この問題で株主から批判が相次ぐことが予想されている。
【時事通信社】
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