• 2021/07/02 掲載

三菱電機、果たさぬ説明責任=不祥事連鎖、内向き体質が温床

時事通信社

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新たに発覚した検査不正問題をめぐり、三菱電機が記者会見を開こうともせず、消極的な情報開示に終始している。同社は不祥事のたびに再発防止を約束してきたが、過去の教訓を生かさない内向きの企業体質が改めて露呈した格好。失墜した信頼を取り戻すには、こうした不祥事の温床となっている体質の刷新が欠かせない。

「品質基本理念を再徹底するとともに、関連法規、規格やお客さまとの契約仕様を確実に満たす品質管理態勢を強化していく」。6月29日に東京都内で開かれた三菱電機の株主総会。杉山武史社長はこれまでの品質問題を謝罪し、改善を誓った。

しかし、既に社内で判明していた検査不正については説明しなかった。この日の夜、報道で問題が発覚した後、簡単なコメントをホームページ上に掲載したのみ。振り返れば、総会での経営トップの言葉の「軽さ」ばかりが際立つ。

結局、同社が問題を公式に発表したのは30日夜になってから。その内容も問題点を列挙したものにとどまり、記者会見を開くなど経営陣に説明責任を果たそうとする姿勢はうかがえない。

不祥事を繰り返す同社では、新入社員が上司からパワハラを受けて自殺するなど深刻な労務問題も発生。総会では、株主から「不祥事のデパートになっている。企業価値を毀損(きそん)させている」といった批判が出た。

三菱電機は、今回の検査不正について「安全性に影響はない」と説明するが、顧客との取り決めを軽視したのは間違いない。企業統治に詳しい牛島信弁護士は「(他社や自社で)何度も似たようなことがあったのに何をしていたのか」と統治不全を厳しく批判する。

経済同友会の桜田謙悟代表幹事は30日の会見で「ルールや契約上、『調べる』としているものを『調べたことにしてしまった』のはあってはならない」と指摘。「従業員に対する教育や会社の文化(の問題)であれば、経営の責任になってくる」との考えを示した。

【時事通信社】 〔写真説明〕三菱電機本社=2020年2月9日、東京・丸の内

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