- 2021/07/03 掲載
米雇用統計、6月は85万人増へ加速 失業率5.9%へ悪化
失業率は5.9%と、5月の5.8%から悪化した。市場予想は5.7%だった。コロナ禍に伴う「雇用されているが休職中」の人の扱いがデータのゆがみとなっている。
時間当たり平均賃金は0.3%増だった。5月は0.4%増加していた。6月の前年同月比は3.6%増と、5月の1.9%増から伸びが加速した。前年同月比の数字は、昨年6月に賃金が大幅に低迷したことによるいわゆるベース効果が一つの押し上げ要因となっている。
求人サイト、インディードによると6月18日までの7日間に掲載された求人募集のうち4.1%が就職した際の奨励金を提供していた。2020年7月1日までの7日間の1.8%から倍以上に拡大した。入社支度金や定着した人へのボーナスなどを含む奨励金は21年6月18日までの1カ月に100ドルから3万ドルに及んだ。
レストラン・宿泊産業の求人サイト、ポーチドジョブス・ドットコムによると一部のレストランの賃金は、チップに加え時給が最大27ドルとなっている。連邦政府が定める最低賃金は時給7.25ドル。一部の州はこれより高い。
雇用は22年のどこかの時点まで新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の水準に戻らない見込みであり、供給網の混乱により物価が急上昇する中でも米連邦準備理事会(FRB)当局者は賃金の上昇を懸念しないとみられる。パウエルFRB議長は物価の急上昇が一過性の動きであると繰り返し述べている。
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