- 2021/07/12 掲載
原発は太陽光より割高=発電コスト、安全対策強化で―経産省試算
経済産業省は12日の有識者会議で、2030年時点の電源種類別の発電コストについて試算を示した。原発は安全対策費用がかさみ、太陽光や液化天然ガスを上回った。コストが最も低いとされてきたことが原発の優位性の一つだったが、それが揺らぐ結果となった。
試算によると、原発は1キロワット時当たり11円台後半以上かかる。15年に公表した前回試算では10.3円以上で原発は最も発電費用が低いとしていた。太陽光はパネル製造費の低減により、事業用で8円台前半~11円台後半、液化天然ガス(LNG)火力は10円台後半~14円台前半となった。
原発では安全対策工事のほか、東京電力福島第1原発事故後の対応状況を考慮し、廃炉・賠償など事故発生時の想定費用を前回試算の9.1兆円から15.7兆円に引き上げた。
再生可能エネルギーでは、政府が切り札と位置付ける洋上風力が前回試算の30.3~34.7円から26円台前半に低下した。
【時事通信社】
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