- 2021/07/13 掲載
日銀、環境債を購入へ=アジアの中銀と連携―脱炭素化支援
日銀が外貨資産運用の一環として、環境対策の資金を調達するために発行される「環境債(グリーンボンド)」を購入する方針であることが12日、分かった。購入対象は、アジアの政府や関係機関などが発行する環境債。域内の中央銀行と共同し買い入れることで合意した。世界最大とされるアジア地域の温室効果ガス排出量の削減に向け、日銀はアジアの中銀と連携する形で域内の資金調達環境を整備し、脱炭素社会への移行を後押しする。
環境債は、温暖化防止や再生可能エネルギー事業など環境対策関連事業を手掛ける費用を調達する目的で、政府や企業などが発行する債券。近年、気候変動問題が注目されており、発行の増加傾向が顕著となっている。
日銀の環境債への投資は、アジアの債券市場を育成する目的で2005年に運用を開始した「アジアボンドファンド(ABF)」の枠組みを活用する。ABFは、中国や香港、韓国、オーストラリアなど計11カ国・地域の中銀や通貨当局が共同で運用。現在はアジア地域で発行される国債などに投資しているが、新たに環境債も運用対象に組み入れる。国内で発行される環境債は対象外。日銀は今後、アジアの中銀と具体的な買い入れ基準の策定作業などを進める方針だ。
【時事通信社】
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