- 2021/07/13 掲載
事業選別「2年で」=新型EV電池、量産急ぐ―パナソニック社長
パナソニックの楠見雄規社長は12日までに時事通信などのインタビューに応じ、「各事業会社の戦略を2年間で見極め、競争力を強化する」と述べ、事業の選別を進める方針を明らかにした。今後の成長分野として車載用電池事業を例に挙げ、「電気自動車(EV)向け新型リチウム電池の量産化に結び付けたい」と意気込んだ。
同社は近年、価格競争力で海外勢に見劣りする半導体や太陽電池などの事業から相次いで撤退。中小型テレビも中国企業に生産を委託する検討に入った。このほかの部門に関しても、2022年4月に事業会社8社を傘下に抱える持ち株会社制へ移行するのに併せ、継続するかどうか判断する。収益性の低い分野について、楠見氏は「事業を転換しないといけない。判断は早いほうが良い」と語り、撤退も視野に見直す考えを示唆した。
将来の稼ぎ頭として期待する車載事業は、楠見氏が社長就任前に手掛けた分野。トヨタ自動車や米EV大手テスラ向けの電池が柱で、これまでに約2000億円を投資し、21年3月期にようやく黒字化した。「収益を伴う成長を目指す」と、開発や量産化の取り組みを加速させる方針を示した。
【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに応じるパナソニックの楠見雄規社長=7日、大阪府門真市のパナソニック本社
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