- 2021/09/09 掲載
午前の日経平均は9日ぶりに反落、高値警戒感から利益確定売り
8日の米国株式市場は下落。新型コロナウイルスのデルタ変異株が景気回復を頓挫させるという警戒感に加え、米連邦準備理事会(FRB)のテーパリング(量的緩和の縮小)開始時期を巡る不透明感が重しとなった。
これを受けて朝方は売り優勢の展開で、3万円を割り込んで始まったものの、その後は押し目を買う動きが出て3万円を超えた水準で一進一退。これまで米国株式市場が安い時でも日本株は底堅いこともあったことから「海外株安が材料ではなく、前日までの急な上昇に対する警戒感から利益確定売りによる一服」(国内証券)との見方が多い。
一方、商いは引き続き活発化しており、利益確定売りが順調に消化されている様子。明日はメジャーSQ(特別清算指数)の算出日となるが、商いが膨らんだ状態にあることから、これに絡んだ波乱は起きないとの見方も出ている。
市場では「テクニカル面で過熱感を示す指標が多いため、利益確定売りが優勢になっている。ただ、一方では買いニーズも強いため、相場全体が崩れる雰囲気にはならない」(雨宮総研・代表の雨宮京子氏)との声が聞かれた。
TOPIXは0.48%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆4605億7300万円となった。東証33業種では、空運業、ゴム製品、機械などが値下がりする一方、電気・ガス業の上昇が目立つ。
個別では、ソフトバンクグループ、レーザーテックが反落し、トヨタ自動車もさえない。半面、東京電力ホールディングス、キッコーマンなど内需系銘柄に上昇するものが多かった。
東証1部の騰落数は、値上がりが687銘柄、値下がりが1380銘柄、変わらずが117銘柄だった。
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