- 2021/09/09 掲載
日経平均は9日ぶり反落、利益確定売り優勢 先高観から下げ渋りも
TOPIXも反落した。
8日の米国株式市場は主要3指数が下落した。新型コロナウイルスのデルタ変異株の感染拡大が景気回復を鈍化させるとの警戒感に加え、米連邦準備理事会(FRB)のテーパリング(量的緩和の縮小)開始時期を巡る不透明感が重しとなった。
東京市場でも朝方は売り優勢となり、3万円を割り込んで始まった。ただ、その後は押し目買いを支えに持ち直し、3万円を上回る水準で一進一退となった。後場は3万円を割り込んで始まったが、2万9900円台を中心にしたもみあいが続き、大引け直前に再び大台を回復した。
前日までの上昇局面では米株安の後でも日本株は堅調だったことから、「海外株安を嫌気したというより、前日までの急上昇への警戒感による利益確定売りで上げが一服した」(国内証券)との見方が多かった。
次期政権の政策に対する期待から先高観も根強い。緊急事態宣言の期間延長などの悪材料が連騰後の局面に出てきた割に底堅いとして、「買えていない投資家が多く、下げを待っている印象」(東海東京調査センターの仙石誠シニアエクイティマーケットアナリスト)との声が聞かれた。
TOPIXは0.71%安となり、9日ぶりに反落して取引を終了した。東証1部の売買代金は3兆0761億2900万円と商いは引き続き活発だった。東証33業種では、下落率の上位に空運業、ゴム製品、機械、医薬品が並んだ。上昇したのは電気・ガス業や食料品、不動産業、水産・農林業の4業種だった。
個別では、ソフトバンクグループ、レーザーテックが反落し、トヨタ自動車もさえなかった。一方、東京電力ホールディングスなど内需系銘柄の上昇がみられたほか、ソニーグループや東京エレクトロンもプラスだった。
東証1部の騰落数は、値上がり706銘柄に対し、値下がりが1363銘柄、変わらずが120銘柄だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 30008.19 -173.02 29959.21 29909.92─30097.56
TOPIX 2064.93 -14.68 2065.58 2060.43─2075.28
東証出来高(万株) 126035.00 東証売買代金(億円) 30761.29
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